表題の通り、5月末からつい最近までしばらくblogがアクセスできなくなっていました。
このサイトは昔は自宅で自作サーバーを立ち上げて運用していましたが、さすがに結婚して子どもも生まれた後も自宅でサーバーを運用するのは無理があると悟り、DTIの運営する仮想サーバー(ServersMan@VPS Entryプラン)に引っ越したのが一年以上前のことでした。
(その辺の経緯はこちらに記載)
この仮想サーバーなるものは一般の方はあまり聞き慣れないかもしれません。ざっくり言うと本物のハードウエアであるサーバーのOS上にソフトウェアとして作られた「仮想の」サーバーを乗っけたものです。仮想サーバーは仮想とは言え、本物のハードウェアと同じように振る舞う事ができるので、一台のサーバーを扱うのとほぼ同じように扱うことができます。
なんでそんな回りくどい事をするのかと言うと、もちろんメリットがあるからです。
1.一つのハードウェア上で複数のサーバー、OSを動かす事ができます。サーバーというのは電力と同じで最も負荷の高い状態(ピークロード)に合わせてハードウエアを設計しますが、ピークの時間が短いと大部分の時間はその高価な性能を遊ばせてしまう事になります。もしピークの時間帯が異なる別のサーバーにその性能資源をシェアして分けてあげることできれば、資源を効率的に活用する事ができます。
2.普通のサーバーはOSがユーザーを管理してユーザーレベルの負荷分散を行いますが、全く用途も経路も異なる複数のサービスを一つのOSで一緒くたに管理するのは大変だし問題も起きやすくなります。仮想サーバーならそれぞれ独立したハードウェアのように扱えるので全く異なるOSやソフトウエアをインストールしたりして、お互いに気兼ねせずに純粋にハードウェア資源だけを効率的に(低コストで)共有する事ができます。
3.仮想サーバーはサーバの構成(メモリやHDなど)や OS、そこにインストールしたソフトウエアとデータを丸ごと一塊のデータとして扱うことができます。つまり、仮想サーバーの環境を丸ごと引っ越したり、コピーしたりすることがファイルをコピーしたりするのと同じように非常に容易に可能になります。これによってソフトウエア開発の現場などでは革命的に利便性が向上します。
4.障害が起きて環境が壊れたりした場合もサーバー丸ごとバックアップしておけば、すぐに復旧することができます。また、ホスト側のOSとの独立性が高いため、ホスト側のOS、ネットワーク環境にとってもクラッキングされるリスクが低減し、セキュリティ上のメリットがあります。
わかりすく例えるなら、従来のサーバーは寮みたいなもので、風呂・トイレ・炊事場共同、一つのルールに従って自由を制限しながら一つの建物に住むのに似ています。それに対して仮想サーバーは分譲マンションのようなもので、土地・建物という高コストな資源のみを共有し、私的な空間はそれぞれが個別に所有して、リフォームも自由・時間にも縛られないなど自由を謳歌できます。(これは1,2のメリットの例えにはなりますが、3,4は説明できてませんね…。)
まあ、ここまで説明すれば、自作までして自宅サーバーを運用していた僕が仮想サーバサービスを選んだ理由を分かっていただけるかと思います。
さて、その仮想サーバーへの引越しをして一年半ほどこのblogを運用してきたわけですが、5月にDTIから仮想マシンのソフトウエアのバージョンアップで一時的にサービスが停止する旨が通知されてきました。大してアクセス数もないblogだしソフトウエアアップデートなんてよくあることなのでさして気にも留めていなかったのですが、5月末にアップデートされてからblogがまったく動かなくなってしまいました。当初はなんで動かないのか分からなかったため、Webサーバーの設定を変えてみたり、再インストールするなどして解決を図りましたがまったく改善せず。いろいろ情報を収集するとどうもその仮想サーバーソフトウエアそのものに原因がありそうだということが分かってきました。
DTIの仮想サーバーソフトウエアは「OpenVZ」というものを使っていますが、どうもこいつとJavaVMの相性が悪いことが動かない原因のようでした。JavaVMというのはJavaというコンピュータ言語の実行環境のことで、このblogはJava言語で書かれたWebサーバ、Webアプリケーションとして動作しています。VMというのはVirtual Machineのことで日本語に訳すと「仮想マシン」。Java実行環境も「仮想」を銘打っており、仮想サーバー上で仮想マシンを動かしているわけで、そりゃなんか問題ありそうだなと直感的には思いますが、今まではなんの問題もなかったのです。バージョンアップで品質が低下しているわけで業者には何とかしてもらわないといけないのですが、あまり積極的な動きをしているようにも見えないため何か譲れない仕様で衝突があるのかもしれません。あくまで推測ですが、JavaVMはほっとくとガンガンメモリを消耗するので、管理側の機能を充実したいOpenVZとしては素行の悪いJavaVMの動きを抑制する方向で仕様を調整している可能性も考えられます。
まあ最安(490円)のサービスなのであまり文句も言えず、なんとか自己解決すべく調査すると、DTIから「JavaVMのバージョンを最新版7u4ではなく6u7まで落とすと安定動作するらしい」という情報が出てきました。なんとも、気の進まない解決策ですが背に腹はかえられず試したところなんとかそれなりに動作するところまでは行けました。一部ユーザーはDTIに直談判し旧環境に引越しすることを勧めらりもしたらしいです。僕はこの件にこれ以上労力を費やすのは嫌なので、とりあえずこのままで行こうと思っています。まだ小さな不具合があるためもう少しメンテナンスが必要ですが、本末転倒な管理作業はほどほどにして早く本来のblog記事の執筆の方に力を入れたいものです。
コメント
あまりにもマニュアルすぎて、よう解らんけど、
あんたのブログは、今までよく何度もアクセスできない
トラブルが起きてるよ・・・(>_<) あんまり弄らないほうがいいのでは・・・?!(^^;)
そんなに弄りたくもないんだけど、業者の都合でそうなってるんで、弄らざるを得ないんだよね…。