WiMAXとLTEの戦が始まる

ここ最近大手通信キャリアのLTEへの本格移行に向けた動きが活発化してきました。ドコモやイーモバイルなどは既にサービスを開始しており、モバイルルータや対応スマホもラインナップが充実してきました。ソフトバンクやauも年内に順次サービスを開始する予定です。(ソフトバンクは既にSoftbank 4Gという名前でTD-LTE互換のAXGP網のサービスを開始しています。)LTEについての細かい話はさておき、僕が気になっているのは現在契約しているWiMAXの先行きです。LTEとWiMAXはよく高速無線通信のライバル同士として比較されるのですが、2、3年前には既に勝負は付いていて、先行するWiMAXはこれから苦境に立たされるだろうと予言されていました。LTEが普及していないうちからなぜそんなことを言えたのかというと、チップメーカーや携帯キャリアなどの当時の動きからLTEを次世代通信の標準としてサポートしようとする流れが多数派になっていたためです。もちろんその予言が100%当たるとは限りませんが、WiMAX陣営が徐々に難しい立場になってきている事も否めないと思います。

今までモバイルルータを使用するような比較的ヘビーなネットユーザを相手にWiMAXは大きなアドバンテージを持っていました。ポイントは1年契約でパケット上限なしの使い放題を月額3880円という安さで提供していることです。しかもモバイルルータの種類も多く長時間駆動では右に出るものがありませんでした。しかしここに来て強力なライバルが現れました。イーモバイルLTEです。イーモバイルLTEは、他の携帯会社のようにLTEならではの高速無線通信という売りだけで勝負するのではなく、WiMAXのもつアドバンテージに対しても果敢に挑戦していっています。まず価格設定ですが2年契約で月3880円。しかも、乗り換えユーザに対するキャッシュバックもキャンペーンするなど明らかにWiMAXユーザに対して狙いを定めています。モバイルルータについても9時間近くの長時間駆動が可能なモデルを投入しているのはLTEでは現在イーモバイルだけです。そしてももっとも重要な点は「つながりやすさ」です。

WiMAXは使用している周波数帯域が2.5GHz帯と高いことで障害物に弱い、という根本的な問題があります。必然的に建物の中やビルの高層階などでつながりにくいという特性があります。もちろんUQもこの問題は認識しており、対策を打ち出しています。それがWiMAXハイパワーという機能で電波の直進性と強度を高めることで、弱電界でも繋がり安くするという技術です。これにより今まで繋がりにくかった建物の中などの接続が改善しているらしいです(どこまで改善しているのかこの目で確かめないとはっきりとは分かりませんが)。ただ、まだハイパワー対応するルータを発売してからそれほど日も経っておらず、非対応の旧ルータを使用しているユーザにとっては問題の解決になりません。ルーターを買い替えるには端末を定価で買う必要があり、そこまでの出費はさすがにハードルが高い。そうなると端末料金負担を軽減できる他社乗り換えが魅力的に映ってきます。イーモバイルLTEの繋がりやすさについての評価は比較的高めです。周波数帯域は1.8GHz帯で2.5GHzに比べると障害物にやや強い傾向があるためです。また1台のモバイルルータでLTEのエリアだけでなく4Gのエリアも使えるようになっていることで幅広いエリアで繋がりやすさを実現しています。繋がりにくさに不満を抱くWiMAXユーザにとっては強力な選択肢が登場したことになります。

このように現在モバイルルータの世界ではWiMAXとイーモバイルLTEの2強対決の様相を呈してきました。イーモバイルLTEは上記のメリットで猛攻撃をかけていますが、特定の通信プロトコルの制限やデータ通信量の制限(1日366MB)※というデメリットも抱えています。繋がりさえすればWiMAXもまだまだ強いですが、モバイル通信の評価において繋がりやすさというのはもっとも重要な指標なので今後の動向次第ではユーザーの離反を招く恐れもあります。年末以降に携帯キャリアのLTEも出揃えばさらに競争が激化することが予想されます。僕のWiMAX契約が切れる来年夏までの1年間は業界の動きに注視したいと思います。

※2014年には月通信量が10GBを越えると月末まで通信速度が制限される制御を実施する予定とのこと

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