先日、期待のiPhone5が発表されました。製品の特徴はほとんどそれまでのリーク情報の通りであり驚くような進化はありませんでしたが、それについてはまあそんなものかと思います。これまでのペースで進化を進めていれば、破壊的なイノベーションのネタなんてそう易々と出てくるものではありません。無茶言うなという話です。レビュー記事を読むと「退屈」との評価も多く見られますが、同時に「売れる」であろうという予測が大半です。スマートフォンというイノベーションは成長期から成熟期に入ったのだと思います。iPhone5では驚きや新鮮な体験を求めるというよりはスマートフォンが実現してきた個々のユーザー体験の質を地道に向上する、という部分に的を絞って捉えたほうが良さそうです。
iPhone5は愚直にハードウエアの性能を向上させています。プロセッサ、メモリなどの性能はほぼ前機種の2倍近くとなり、画面は広くしつつも片手での操作性を損なわないよう横幅は維持、LTEと5GHzのIEEE802.11nへの対応で通信速度も向上、カメラ性能、バッテリの持続時間も向上しています。それでいてiPhone4Sに比べて薄く、20%も軽くしているのはさすがというかアップルらしいこだわりを感じます。これらのハード性能だけでもiPhone5は「買い」と言っていいでしょう。なぜならiOSの使いやすさやアプリの充実、その他諸々の周辺クラウド、エコシステムは既に高い完成度を誇っており、その延長線上で十分に満足できることが分かっているからです。それらのサービスも日々アップデートで進化しており、ソフトウエアにおける進化はしばしばハードウエア上の限界にぶち当たりますが、iPhone5はその限界をまた一つ上のレベルまで押し上げてくれることになります。20年程前のIT製品ではハードウエアが主でソフトウエアが従でしたが、それは完全に過去のものとなり、いまやソフトウエアが進化を牽引する時代になりました。(ハードウエアが重要ではないという意味ではなく、ハードウエアがどれだけソフトウエアの進化に合わせて追従できるかが鍵になるという意味)
さて、今回僕が注目したのはiPhone5と同時に第5世代のiPod touchが発表されたことです。iPod touchについては製品の位置付けが微妙ということもあり、今後を危ぶんでいましたが、今回大きく進化しラインナップを増やしたことは個人的には嬉しいニュースでした。ただ、iPod touchとiPhoneの融合といったような妄想に近い期待はやはり当然ながら裏切られ、iPhoneはあくまで「携帯電話」でiPod touchはあくまで「音楽プレーヤー」であるという既定路線の製品セグメントを変える積りがないことがわかりました。この製品セグメントというのはだんだん意味を成さなくなってきており、いまやiPhoneとiPod touchの「本質的な」差は携帯電話網への接続の有無のみと言って良いと思います。もちろんそれでは駄目(?)なのでアップルは「本質的でない」性能差を両製品に持たせることで差別化しています。iPhone5のプロセッサがA6になったのに対し、iPod touch 5GのプロセッサはiPhone4Sと同じA5プロセッサです。メインメモリは公表されていないようですが、iPhone5が1GB、iPod touch 5Gが512MBというのが正解だろうと思います。カメラの性能も大幅に向上しましたが、やはりiPhone5に比べると少し落ちます。従来同様GPSやデジタルコンパスはiPod touchには組み込まれないようです。
そしてこれらの差別化の結果、最上位iPhone5の端末価格が8万円近いのに対してiPod touchは3万4千円程度に抑えられています。毎度、この価格差には驚かされますが、携帯キャリアの2年縛り契約のなせるマジックということでしょう。この差はiPod touchユーザーであり携帯キャリアと契約していない僕にとっては悩みの種です。この状態に慣れてしまうと携帯会社に毎月高いお金を払って2年も自由を奪われることに対してなにやら屈辱的な感覚を覚えてしまう(笑)ため、価格対性能比の高く安価で自由なiPod touchも有力な選択肢となります。SIMフリー版のiPhone5という手もありますが、8万円ものお金を払うのはさすがに勇気と根性が必要です。とは言えiPhoneのハード性能は魅力的ですし、現在所持しているiPod touchがOSアップデートをする度に動きが重くなっていることやカメラ性能の物足りなさを思うとハード性能の重要性も捨てがたい要素であります。また050PlusなどのIP電話を使う上でiPod touchは少々不便です。今のところ結論は出ていませんが、実物も触ってからしばらく悩んでみます。
iPhoneの完全VoIP化とiPod touchとの融合という妄想はもうしばらく寝かせておくことにしましょう。
コメント
この間、チタママの携帯電話を買い換えるのに付いていき、
ソフトバンクで、いろいろ見てたら、何だか新しいスマートホンか、
ipodを買いたくなってきた・・・
暇だったので、お父さんは、ipad touchで一生懸命遊んでいた。
私も、スマホや富士通のiphoneなどを弄っていたけど、
スマホより、iphoneの方が画面も広いし、写真もきれいに写りそうで、
文字も見やすくタッチもしやすそうだったので、これ欲しくなった・・・
でも、スマホとiphoneの違いが今一解らん・・・
まぁ・・今の携帯でも、別に不自由感じてるわけでもないから、
必要に迫られてるわけでもないんだけどね・・・
インターネットは、家でゆっくりパソコンでできるし、
出かけてまでネットはせんからね・・・
カメラもお父さんがいいカメラも持ってるし・・・
ただ、長期間旅に出た時が、パソコンを見れないのが不自由だね・・・
それだったら、iPhoneより、もっと画面が広いipodが便利だもんね・・・
お父さんが学校から2台のパソコンのお古を
払い下げしてもらってきたけど、古いからもう1台は壊れて、
もう1台のを使ってる・・・
ソフトもエクセルという時代ものだからね・・・(笑)
だから、もう1台のもいつか壊れると思う・・・
その時、ipodに切り替えようかと思う。
私のパソコンは、去年「セブン」に買い換えてるから、
まだしばらくはこれで良さそうだけど・・・
2人ともドコモから、ポイントが貯まってきたので、
スマホを買わないかという勧誘のメールばっかり入ってくる…(汗)
ちなみに、携帯料金は2人合わせて、毎月基本料金(3200円)を超えたことがない・・・(笑)
えーと、いろいろ細かいところが間違ってるんだけど(^^;
まあ、今度来た時にでもゆっくり説明します。
iPhone5のクオリティの高さはさすがですね。先日実物をいじってきました。第一印象はすごく軽い!!大きさはあまり大きい印象は無く、長くなったので、人差し指で押すには電源ボタンが遠い。位置を変更すれば良かったのにと思いました。スペック工場は言わずもがなでしょうが、まあサクサクよく動きましたよ。
残念なのはウンコみたいな地図ソフトになっちゃったくらいかなあ´д` ;
僕もiPhone5の実物をいじってみましたが、今までがiPod touchだったので性能ギャップには感動しました。最近特にもっさり感があったので特に。デザイン的に良い部分は残しているのがアップルらしいですね。LTEもなかなかいい反応を示していました。デザリングもできるとなるとWiMAXが不要になりそうです。ただ7GB上限ってのがウルトラブックから使った場合にどれくらいで到達するのかが気になるところですが。
マップは情報が少ない上にストリートビューが使えなくなったのが痛い。Googleのアプリが出てくるのを期待するしかないですかね。それまではSafariからのGoogleマップでしのぐしかなさそうです。
Googlemapとストリートビューは仕事で必須なのでかなり痛い。方向オンチの私は方位に合わせて画面がクルクル回るのも気にいっていたので残念です。
とりあえずGooglemapのショートカットをデスクトップに貼り付けましたが。多分使わなくなるな。。。ビジネスユーザーからクレームが出ると思うのですがAppleも思い切ったことをするねえ。
とりあえず、iOS6にアップデートしたiPod touchには代わりのマップアプリを入れました。
・MyMap+Lite
←ストリートビューを見れるアプリ。重くて使い勝手はよくないですが、見れないより見れた方が良いので。
・地図マピオン
←情報は充実している。少なくともappleのマップよりはマシ。
この方法もイイかも。
http://iphonech.com/lite/s/53799275.html