ウルトラブック ASUS ZENBOOK UX21E-KX128 レビュー(2)

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ZENBOOKのレビューなんですけども、細かいスペックなんかの情報はネットで調べればすぐに出てくる話なので、あくまで僕個人の主観的な評価ポイントについて述べたいと思います。

近々IntelはIvyBridgeというコードネームで呼ばれる新しいCPUアーキテクチャを発表すると言われています。IvyBridgeでは従来の32nmよりさらに微細な22nmの製造プロセスで生産されるため今後のウルトラブックのさらなる性能向上、省電力が期待されています。そんな次期モデル発表間近な時期だけに、今、昨年の秋モデルのウルトラブックが在庫処分のためにどんどん安売りされています。Amazonに出ているウルトラブックは1週間おきに3,000円近い値下げがされているようです。昨年秋モデルを安く買うなら今がチャンスです。というわけで僕も値下げを我慢強く待つ前に痺れを切らして買ってしまったわけですが、それでも定価よりかなり安く手に入り満足しています。

さて、僕がZENBOOKに求めたポイントは、前回も書きましたが「軽くて強固、手軽で高性能」だったわけですが、昨年秋のモデルでもっともこの要求に近いPCがZENBOOKだったということになります。この「高性能」の意味するところですが、SSDなどのストレージ容量にはそれほどこだわりはありませんでした。動画データのような大容量ファイルをいくつも入れて持ち運ぶという使い方は想定していないからです。今、僕の持っているiPod touchは64GBで息子を撮影した動画が大量に入っていますが、それでもまだ余裕があることを考えても、基本的にモバイル用途であればストレージは64GB以上、128GBもあれば十分です。最近はクラウドのストレージもあるので容量不足は気になりません。

重要なのはCPU性能とメモリです。当初、ウルトラブックよりももう少し安いPCも検討対象に入っていたのですが、いくつものタブを開いたブラウザやSSH端末、エディタに統合開発環境といったアプリケーションを複数同時に動かすにはCPU・メモリが若干心配でした。ZENBOOKはCore-i7プロセッサ(超低電圧版の2677M)に4GBのメモリを積んでおり、SSDの高速アクセスも加わり性能面ではモバイルPCとしては申し分ないと思います。しかも画面は11.6型のワイド液晶(1,366×768ドット)なので、プログラミングなどの細かい作業にも使い倒せます。(ネットブックなどは1,024×768ドットが多く開発作業にはかなり厳しい)

次に重要なポイント「軽くて強固」の部分ですが、ZENBOOKのUX21Eは現在販売されているウルトラブックの中ではもっとも軽いです。(1.1kg) ちょうど一回り小さいネットブックと同じ位の重量を実現しています。これなら鞄に入れて毎日持ち運ぶのも苦になりません。(ただし女性にはまだ重いかもしれません)これはアルミボディで筐体をスリム化したことや省電力化によるバッテリの縮小などで実現しています。(IvyBridgeではさらなる軽量化が期待されています)

そして、「手軽さ」ですが、ウルトラブックの売りはスリープ復帰の速さにあります。使わないときは蓋を閉じるとすぐにスリープ状態になり、蓋を開くと2秒程度ですぐに使える状態になります。スリープ状態は電力消費が少ないのでそのままでも1週間くらいは持つらしいので、Windows Updateなどをするとき以外は基本的にシャットダウンせずに使えます。昨今のスマートフォンやタブレット端末の使い勝手にかなり近いといえます。

ZENBOOKというかASUSのすごい所はこれだけのスペックを最安価格で提供していることです。日本のメーカーでこの価格は無理でしょう。もちろん、品質面やアフターサポートの面での不安はありますが、今のところ初期不良などもなく気になる不具合などもなく満足しています。もちろん薄さ・軽さ・強さ・安さを実現するために設計上犠牲にしている部分(USBの数やSDHCスロットなし、バッテリ容量が少ない、キーストロークが浅いなど)もありますが、必要に応じた外部拡張でなんとかなる部分でもあります。モバイル用途に特化して最適化した高性能ノートPCという考え方で見ると高く評価できるのではないでしょうか。

ウルトラブックは今後どのような発展をするのか気になるところです。

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