iPhone5s,5c出ましたね。
特に書いていませんでしたが去年の秋にauのiPhone5ユーザーとなって早一年となりました。今回は機種ラインナップが増えて少しだけ選択肢が増えました。iPhone5の性能を引き継いでお得な価格になった5c、64bitのA7プロセッサとコプロセッサ搭載でさらに高速化したiPhone5sといったところです。たった一年で性能をさらに倍にしてきたのはさすがです。モバイルの時代になってもムーアの法則が衰える気配は全くありません。
さて、iPhone5の性能でも十分満足のいくものであり、あと一年の機種代金の分割支払いの残金があるので、本来であれば見向きもしないはずなんですが、今回はちょっと気になる事があり、一応念のために機種変更を検討してみました。大きな理由は自分が契約しているキャリアがauであることに関係しています。
すでに何度も報じられているようにauはこの1年間でLTEの75Mbpsカバー率見込みに関する超過大広告や相次ぐネットワークの大規模障害、首都圏でのパケ詰まり問題、低速3GなどでiPhone5ユーザーを大変失望させました。特にLTEに関しては期待が大きかっただけにその惨憺たる実態に呆れ返っていたのです。auが失敗したのはappleがiPhone5のLTE対応周波数についてギリギリまで公表しなかったことが関係していると言われています。直前にいざ蓋を開けてみたら、auが最も整備を進めていた800MHz帯が含まれていなかったため、急遽短期間で2GHz帯の基地局を整備する必要に迫られ、あのような体たらくになったとのこと。携帯電話会社の広告を鵜呑みにしてはいけないという当たり前の教訓をあらためて肝に銘じた一年でした。
そして今年のiPhone5s,5cなんですが、ついに800MHz帯に対応。ここでauは嬉々としてプラチナバンドの基地局数が国内最大であることを謳い販売攻勢を始めるわけです。しかも、LTEなどの料金は据え置きです。そんな状況をauのiPhone5ユーザーは非常に複雑な気持ちで眺めています。同じ高額なLTE料金を払っているのに圧倒的に通信性能が違うというのはなかなか納得し難いものがあります。そんなiPhone5ユーザーを哀れに思ったのか、なんなのかauはこっそり10500円分の機種変更割引クーポンをメッセージで送ってきました。さらに下取りプログラムにiPhone5が追加され、iPhone5で最大28000円分のポイント還元を打ち出しています。合わせると最大38500円分を機種変更の代金に当てることができます(残債金への充当は不可)。これはもしかするとある程度低コストの負担で乗り換えができるかもしれないと期待したわけです。iPhone5端末代の1年間の残債金負担は増えますが、2年目で負担が下がることである程度相殺できそうな感じがしてきました。
さて機種変更を検討してみた結果ですが、やはりダメでした。何がダメかというと、通信料金が上がってしまうことの負担が大きいです。iPhone5はLTEフラットの料金をキャンペーン価格である5200円で契約していたのですが、機種変更すると通常の5980円に戻ってしまいます。一応LTEフラットスタート割なるものもありますが、自分はスマートバリューを契約しているため関係ありません。さらに毎月割の割引額も微妙に下がってしまうため通信料金における月負担額がトータルで1000円近く上がってしまいます。このためクーポン+下取りによる割引効果が殆ど薄れてしまいます。ターゲットを5cに落として負担を軽減するという考え方もありますが、さすがに800MHzのためだけに契約を延長して今より通信料を上げるのは抵抗があります。
まあ、うまい話はないということで今回は見送るしかなさそうです。2GHz帯が少しでも改善されることを祈りつつ(ほとんど期待薄)1年後に期待ということで。
しかし、巷ではドコモの参入によって3社の熾烈な価格競争が始まるなどと喧伝されていましたが、蓋を開けてみるとほとんど談合としか思えない横並び価格でガックリです。とはいえ本格的に4Gへの移行が進むことで、今後キャリア各社は「土管」としての通信品質とその料金で勝負することになるのは確実です。パケット料金の選択肢が少ないのは問題が多いのでもう少しその辺りを競う方向に向かって欲しいですね。
【10/2追記】
もう少し料金の仕組みを研究して見たところ、クーポンは新端末代から一括で値引きされ、下取り分はポイントとして(新端末代ークーポン)の割賦払いに毎月充当される方式との事。つまり9ヶ月間は従来の支払い+LTEの増加分で済むことになるようです。旧端末の残債が済んだ2年目以降も同額が続くことになりますがその増加は機種変更とは関係なく増える分なので別枠として考えることもできます。その場合は2万円程度の追加負担で5sへ機種変更できる計算になります。ただし、一年で他社iPhone6に乗り換えたくなったりすると、9975円の違約金や2100円の転出事務手数料がかかるのでMNPによる料金割引を狙う人にとってはそのメリットが薄れると思われます。このコストをどう見るかは人それぞれでしょうが800MHz LTEと64bit A7とコプロセッサによる性能向上、バッテリー持続性能の向上にそれだけの価値があるのかというのがポイントになるでしょう。もう少し各種のベンチマークテストの結果を見て見る必要がありそうです。
【10/10追記】
思いの外アクセスが増えているようなので、参考までに自分の場合(iPhone5 64G->iPhone5s 64G)の料金シミュレーションを公開します。
■iPhone5残債金
41,160円(12ヶ月分)
■iPhone5s64Gの月々の支払い
iPhone5s端末代金 | 88,200 |
機種変更クーポン | -10,500 |
割賦払い全額 | 77,700 |
割賦月額(概算) | 3,238 |
■iPhone5s64G支払いへのポイント充当
ポイント(5の下取り価格含) | 28,772 |
新端末代金へのポイント充当期間 | 9ヶ月間 |
■iPhone5sとiPhone5残債の支払いの推移
1~9ヶ月目 | 10~12ヶ月目 | 2年目 | |
基本使用料(LTEプラン) | 1,960 | 1,960 | 1,960 |
誰でも割+家族割 | -980 | -980 | -980 |
LTE NET | 315 | 315 | 315 |
LTEフラット | 5,985 | 5,985 | 5,985 |
毎月割 | -2,230 | -2,230 | -2,230 |
スマートバリュー | -1,480 | -1,480 | -980 |
iPhone5端末代金(月額) | 3,430 | 3,430 | |
iPhone5s端末代金(月額) | 3,238 | 3,238 | |
合計(月額) | 7,000 | 10,238 | 7,308 |
合計 | (63,000) | 93,712 | 87,690 |
※重要な事実が判明したのでとり急ぎ追記
上の新しい契約の金額は実質間違っていることがわかりました。auが公表しているiPhone5s購入時の毎月割の額ですがこれはスマートパス加入(月390円)を条件とした価格であり料金プラン表にはこの390円が含まれていません。つまり毎月負担額は実質+390円した価格になります。もしスマートパスを解約した場合は毎月割の額が-310円となるのでそちらの場合でも+310円の負担になります。
なんというかまあセコいことをしてきますね。ほとんど法律スレスレのことをやっているんじゃないでしょうか…。
■iPhone5の年間支払い額(71,964円)からの増分
※結構安いのはLTEフラットがキャンペーン価格で5200円な上に1,480円引きのスマートバリューを併用出来ているため。また、毎月割も2,448円と微妙に多い。
1年目: 21,748円
2年目: 15,726円
(2年目増分はLTEフラットやスマートバリューの期限切れによるものと考えて良い)
コメント
auさんは技術的な問題だけでなく人的な問題も多いです。2例ご紹介します。
1.機種代金の分割払いが間違いで24ヶ月でなく12ヶ月払いになっていました。
請求書を見てすぐに気がついたのでお客様センターに電話して間違ってるので訂正してくださいと申し上げました。するとあっさり当然のように、それは出来ません!との返答。
出来ないはずはないと反撃し上の者と話をさせてくれと申し上げました。
すると、私が上の者ですとのこと(°_°)
この時点で、はぁ!?( ゚д゚)とブチ切れそうなのですが、グッと我慢して、出来ないはずはないからauさんの会社としての回答を聞かせてくれと伝え電話をきりました。15分後ぐらいに電話がかかってきて、結局それは出来ません!とにかく出来ません!との回答。さすがにキレて責任者を出せと強くでる私。しばらくして再度電話がかかってきて、契約時のauショップのミスだからauショップに相談しろや!とのこと。一応言われたとおりショップに相談しましたが予想通り料金に関することはこちらでは対応できませんとの回答。完全なたらい回しです。こんなやりとり数回繰り返し、結局ショップにて訂正対応してもらいました。ちなみにショップからは今月中に来ないと対応できないからすぐショップに身分証明をもってすぐにこいや!と言われました。もう疲れるわ( ;´Д`)
2.固定回線のプロバイダを住所変更したらなぜかスマートバリューが解約になってしまいました。解約してません!とクレームしましたが、住所変更したら解約になるんですとのこと。解約になったもんしょうがないから早急に再加入手続をせよと言われ、更に手続期間の1ヶ月分はスマートバリュー不適用になりますけど何か?と言われました(°_°)
完全に頭に来て更に噛みつきました( ゚д゚)数分の格闘を経て、しょうがねえなあという風でスマートバリュー継続処理してもらえました。出来るんだったら最初からそうしてよ。疲れるわ( ;´Д`)
なんかブログの趣旨と関係ない話書き込みですみません( ;´Д`)
>カツカレーさん
体験談の投稿ありがとうございます。
auだけなのか携帯キャリア全般にそうなのか分かりませんが、どうも企業文化がおかしいというか顧客への対応に関して納得のいかないことが通信関係の契約では多すぎる気がします。
新たな市場開拓が出来ない中レッドオーシャンで鎬を削っているからなのかもしれませんが、契約さえ取れればあとのことは気にしないみたいな文化が蔓延ってるように感じます。何より契約時点においての説明もかなり適当だし結局契約してみないと本当のところは分からないみたいな事が多すぎます。auの掲げるiPhone5sの料金プラン表が実質ウソというのは相当酷い事でiPhone5の時の批判に対してほとんど反省していないというのが分かります。
これは業界の体質なので業界内の競争だけでは是正されそうにないですね。、