今日は仕事を終えた後にオタク達のメッカ、秋葉原へ。目的は負傷した自宅サーバのために替わりの電源またはケースを極秘裏に購入すること。「さらりまん」であることを隠し一人のAボーイと化し夜のアキバへと溶け込んだ。もはや俺を仕事帰りのリーマンだと気付く者は誰も居まい。さすがオタクの街。相変わらずの各種ケーブルや電子部品、違法な記憶媒体、ハンダから二足歩行ロボットキットに至るまで、マニアのピュアなハートを鷲掴みにする商品群がひしめきあっている。しかし、警戒してしばらく来なかった間に、駅周辺はかなりの変貌を遂げたようだ。そびえ立つヨドバシAkibaビルの威圧的な風貌に息を呑み思わず足を止める。まるでオタクの欲望渦巻くアキバシティを支配する不夜城のようだ。
目的のPCパーツ店の狭い店内に入り商品を物色する。暑いAボーイ達の息遣いを傍らに感じながら、商品の細かい能書きに没入(ジャックイン)する。店員はいつものように不愛想だ。質問してくるようなビギナーには売る気はねぇくらいの勢いだ。これで商売が成り立つのだからマニアの購買意欲というのは計り知れない。静音系の電源コーナーからACアダプタ用電源ユニットを発見し詳細にチェックする。ガッデム。価格が予算を越えていやがる。静音系パーツの市場は近年かなりの広がりを見せてはいるものの、通常部品に比べると割高なのが相場だ。これを買ってまた壊れたのでは店の親父の思う茶壺だ。転じて(フリップ)PCケース売り場を見る。mini-ITX仕様のケースもあまりメジャーではなく数点がガラスケースに大事に保管されているだけだ。ガラス越しに詳細をチェックすると…なんだ、さっきの電源より安い価格でケース+電源のセットが売られているじゃないか…。こんな商売が許されるのはアキバシティだけだ。この街では完成品ではなく部品としてバラで売られていることにこそ価値があるのだ。手塩にかけた自作ケースを諦めねばならないことと、電源の品質への不安に多少躊躇はしたが、安価に冷却性能の向上が期待できるこの製品を俺は買うことに決めた。「おやじ!こいつを頼む。」
かくして今夜のアキバシティ潜入は目的を達成した。ここに長居する理由はもはやない。マニアの雑踏を掻き分け帰路に着く。街行く男達の視線が熱い。さらりまんであることはバレてないだろう。商品が無造作に入った紙袋を大事そうに抱えて歩く姿はAボーイそのものだ。ふと、真(まこと)のAボーイとしてこの街に沈むことができたらどんなに素晴らしいだろうか?そんな考えが頭をよぎった。いや、今の俺にはそんな勇気も資格もない。俺はヨドバシの誘惑を立ち切るかのように、一度も振り返ることなく地下のメトロへと吸い込まれていった。右手にはヨドバシAkibaで購入した携帯用ステレオ変換ケーブルを握り締めていた。
コメント
い~ですね~アキバ。
しばらく行ってないな~。
アキバとババと歌舞伎町が僕の青春でした(<-ものすご寒いね笑)。
アキバにつられて思わずコメントしてしまいました。
6月に東京へ行ったとき、せっかくなんでと思いヨドバシアキバ店へ行きました。駅周辺では他にも再開発が進んでいるようで、ある意味「おかえりなさいませ・はっさくさま」的なイメ-ジを変えようとしているんかねえ。
でも、需要があるのか大手量販店はそうでもないけど、他店の売り値は結構下げていたねえ。
ま、Aでもボーイでもないんでモノの良さがあまり分かりませんが、また怪しいものをゲットしたときは教えてちゃぶだい。
こんな所に行くと、あんたの血が騒ぐんだろうね・・・
家の父ちゃんも、羨ましがってんだろうな・・・
なんせ、地方にはこんだけ大規模な集合店はないからね・・・
せいぜい、ホームセンターをウロウロ物色してお気に入りの物を買ってきて自己満足してることだろうよ・・・
やっぱり、あんたも父ちゃんの子だ・・・
カエルの子は、オタマジャクシのまま大きくなるってこた~ないね、やっぱりカエルになるわ・・・
父ちゃんも、あんたほどではなくとも、結構マニアックだからね!
でもお陰で、貧乏サラリーマンにとっては、安上がりで助かったわ・・・
結婚以来、電化製品の修理、出したことないわ。
結構、大工も上手いからね・・・
ちょっとした家の改良、手作り製品も多いからね。
父ちゃんには、ドライバーセットとハンダゴテ、テスター、大工道具、キャンピングカー(これ、ちょっと高くついたけどね!)さえ持たせとけば、大満足で勝手に遊んでくれるよ!
しかしさ~、マニアックなのもいいけど、たまには青空の下で運動して汗も流さんと、“もやし”になるバイ(熊本弁)!
電車男のドラマに関連して、秋葉男なるお宅紹介番組がTVBで放送されていました。
近頃、よく受ける質問「本当に日本の若い人の中で”御宅族”は多いの?」「本当に仕事もしないで部屋にこもっているの」などなど・・・。
アキバ。。。うちの息子たちが行きたくてしょうがない街!(息子 中3、小6)
とりあえず、まだだめ!とか言っているけどなぜ行ってはいけないのか私もよくわからない。。
なんとなく、女にとっては未開の地で私も行ったことがないので敬遠しちゃうのかも。
でもHajさんや皆さんのコメントを読んでいると、なぜか私までわくわくしてくるのはなぜ?
今度行ってみようかな?
でも右も左も解らないよ~(笑
さらりまんの名前はヤマザキ。パン屋ではない。
電気街ってネジしか売ってない店とかあって楽しいよね。
>LEEさん
僕なんかよりもよっぽどアキバに詳しそうですね。僕はたまにしか来ないのですぐ道に迷ってしまいます。前に来た店の位置が分からなかったり、あるいはなくなっていたり…。Aボーイへの道は険しいです。
ババも良い所ですよね~。東京の下町の雰囲気がまだ残っているところが、僕はなんだか安心します。
>NAGAFEEさん
イメージの払拭というよりは、アキバ文化に対する一般人の認知度・浸透度が高くなってきていることに便乗して、むしろ盛り上げているのではないかと思いました。「お帰りなさいませ…」的な雰囲気を排除するよりはうまく取り込みつつ一般の人も気軽に楽しんでもらおうくらいの勢いで拡大している感じ。
ちなみに僕はメイド喫茶なるものには一度も足を踏み入れたことはありません。いわゆる萌え系はオタクハードルが高すぎます。もっぱらパーツ専門ですな。
>かこば~ばさん
東京が田舎に負けているお店はズバリ、ホームセンターです。鳥取にいた頃は大きなホームセンターが何店舗もあって多種多様なDIY商品を選び放題でしたが、東京のホームセンターは店の面積は狭い、商品の数もイマイチ、駐車場は狭いし、店舗数が少ないから見つけるのも大変だし結構困るんだよね。東京はDIYという思想が根付かなくて市場が小さいのかも。
もはやもやしほども瑞々しくもないかもしれない。
>Choiさん
オタク文化が日本の一つの顔になってしまったってことでしょうか。僕はどこの国にも普遍的に存在する人種だと思ってますが。そういう人種が共通の言語を持って連帯し始めたってのが最近の現象ではないかと…。オタクと引き篭もりは別なんでしょうが、結構ゴッチャになってるところもありますよね。オープンなオタクや内にこもる非オタクもいっぱいいます。
>Chieさん
「行くな」と言われるとますます行きたくなるのが年頃のお子さんではないかと…(^^) 初めて足を踏み入れるのなら、詳しい人に案内してもらうと結構ディープな世界を味わえるかもしれません。でも最近はヨドバシAkibaみたいなソフトな空間も増えてきているのでそれなりに楽しめると思いますよ。ぜひ親子でどうぞ!
>ぺけさん
企業戦士ですか?読んだことないんですが、設定がなんか凄いですよね。「さらりまん」ってだけでサイバーな感じがしてしまうから不思議です。
なんか凄い数のコメントですね(笑)
調子にのって僕も再コメント(<-アホか・笑)
今から2年弱前、僕は一足に先にドイツ入りするわけですが、日本を発つ3日前、家族と一緒にとりあえず京都を引き上げて東京の妻の実家に引っ越し。
で、あわてて旅行カバンを買ったりして旅支度を整えるわけですが、僕の古いPowerbookの電源ケーブルがドイツの電圧(220V)に対応してないことが判明、あわててアキバに直行。コンセントの形状ももちろん違いますが、そこは変換プラグで対応するつもりでした。
アキバでケーブルと言えばガード下の愛三電子、まるでお祭りの露店のあてもの屋みたいに上も下も店内全部、太いのやら細いのやら、カールしてるのやら、ドラムに巻いてあるのやら、とにかくケーブルだらけです(・・・って今でもあるんだろうか、愛三)。
李「すいません、電源から三ツ穴のAC/DC電源アダプタまで繋げるケーブルで、耐圧220Vのやつありますか?」
店主「あー、220Vのやつね・・・、ジャーマンタイプのコンセントのやつしかないけどいい?」
李「あー、それそれ、それ下さい!」・・・ってなんで普通にドイツ型のコンセントに差し込む電源ケーブルが「つるし」で売ってるわけっすか!使えないでしょう、日本では。僕の他に一体誰がどういうシチュエーションで使うっちゅうんですか!
かくして、多くの謎をアキバに残したまま翌日李は機上の人となったのであった。つづく(嘘)
ガード下の店すごいですよね。店の面積が1,2畳分くらいしかないところで大量に積み上げられた商品に囲まれた空間にちょこんと店員が座ってたりして…どっからそこに入ったんだ、みたいな。
ドイツ型コンセントのケーブルをつるしで売るとは流石はアキバですね。メーカでドイツ向け家電のテストやったりするのに大量に必要だったりして買いに来るとか?来ないよなあ。んーでも意外とあるかも。僕はFAXのテストで各国のダイヤルトーンの音を聞かせたりとかしますが、それと似た様な感じ(?)でコンセントを集めている技術者が居そう…。
「聖書」によってアル中を癒されました。
■□■□■ 「アル中に勝利」■□■□■
男性10人中8人が「アル中予備軍」と
のことです。また、「アル中回復者」は
10人中3人とのこと。7人は元の「魔酒」
の世界に連れ戻されます。
これは「魔のシステム」を知らなすぎ
るからです。
この「魔」に打ち勝った者の「証」を
ご覧ください。
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その「証」を体験談としてまとめまし
た。ご希望の方にお送りします。もちろ
ん「無料」です。
「アル中に勝利」希望と書いて申し込みください
安達三郎・著(経営コンサルタント)
saburouid@excite.co.jp
[…] 最後に大分昔に悪ふざけで書いた記事をご紹介します。 アキバ・シティ・ブルース ちょっとだけ想像力を働かせれば退屈な日常も仮想現実になるのです。 […]