最後に更新してから早くも半年が過ぎ去って行きました。その間に震災があり、原発危機があり世の中は激動していた訳ですが僕の方は相変わらず仕事に忙殺されつつ、息子とたまに遊んだりしながら過ごしてました。
あんまり更新がないと、サイトを維持する意味が無くなるのでここらで何か書いて見たいと思います。
●政治について
結局この話題になっちまいますが…。
昨日の内閣不信任案の騒ぎについては流石に脱力ですが、もともと日本の政治には利益配分の仕組みしかなかったんだなあという古い事実が明らかになっただけのようにも思います。経済も人口も縮小し危機に見舞われる中では限られた資源とリスク負担の配分を大胆に組み替えないと立ち行かないわけですが、それを実行出来る仕組みが残念ながら無い…。菅総理も混迷していますが、菅さんを降ろせば事態が改善するといったような展望はまったくない中で、国民の政治に対する失望は危険な状態まできてるんじゃないかと思います。
こういう時はカリスマ的な独裁者を望む声が強くなりがちなので注意が必要ですが、政治家には信念と良心に基づいて国民に説得力と一貫性をもって語る事の出来るリーダーシップが必要だと思います。それがことごとく欠如しているのは、やはり仕組みがおかしいとしか思えない。減点主義の評価システムの中で最も無難に空気を読んでうまく立ち回れる人間しかトップになれないから、みんな一貫性のある大きな決断は出来ないのだろうと思います。
そういう人は一般的に目の前に見える小さなリスクを極力避ける傾向があるから、ちょっとでも風向きや空気が変われば鳩山さんの一言で一気に不信任案否決へと雪崩れ込む。そんな文化が日本の指導層を支えているのではないかと。だから菅さんも東電社長も危機に対して大した事が出来ないのはもはや自明という気がするのです。
じゃあ、国民や被災者は生殺しか、と言われると辛いですが、もはや中央政府は現状を打破する力は無いと諦めて、自律的に「空気を読まない」地方やコミュニティのパワーを強化して政府から金と権限を奪っていくしか道はないんじゃ無いかと思います。今まで空気で運用されていた様々な慣習や無意味なルールを反故にすることは日本の文化からして恐らくインサイダーには出来ない。それが出来るのは政府の外部の組織だけだと思う。
だから最近はどちらかというと地方政治の動きの方に興味があります。統一地方選挙はその試金石になるのではないかとも思いましたが、有権者の国家への期待が大きいのか、「立ち上がれ日本」などという絶望的にセンスの無い名前を政党に付ける人物が都知事に居座り続けるなど、まだ大きなうねりにまでは盛り上がってないみたいです。
でもいずれ国の財政は破綻する気がしていて、ほっといても遅かれ早かれ国への期待は打ち砕かれて、各々が独自の道を歩み始める日が来るんじゃないか、そんな気がします。だから、政府がヘタに延命して次世代へのツケを今以上に積み増すだけなんだったら、早々に破綻する方がマシなんじゃないかとも思ったりします。勿論タダでは済まないでしょうが、それ位の覚悟が必要な時期に差し掛かってるんじゃないでしょうか。
政治の話は所詮雲の上の話なんで、次回はITの事でも書こうと思います。
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